そのひと支援とは
対象は、すべてのひと。
そのひと支援とは
⽀えられる⼈の想いの本質を知る⼒を磨き、
⽀えられる側も本当の⾃分の思いにふれ、
そのひとらしく、
その⽣涯を⽣き切るための
全ての⼯夫と⼿⽴てのこと。
また、⽀える側も
「働きがい」や「仕事の意味」を
⾒出し、⾃分を⼤切にできること。
2024年3月15日
「そのひと支援研究所」を立ち上げた想い
わたしは、看護師です
看護師になった頃、「意思決定支援」や「グリーフケア」などの言葉はありませんでした。
判断材料は、診断と治療内容。医療職に委ねられることが多くありました。
その過程を勇気づけ、支えることが看護だと教えられました。
「患者」。
その肩書きがついたに途端、その人らしさや、それこそ人権すらも
奪われていっていく感じがとても違和感がありました。
そして、そこに意義を唱えることが憚られる雰囲気もありました。
「その人の安全を守るために」「治療のために」。
ケアマネジャーにも従事しました。数年の中で、在宅を支える活動はとても楽しく、厳しく、濃厚な期間でした。
現在は、退院支援部門で病院を主軸に置いています。
現在、意思決定支援が多く叫ばれ、治療も選べるようになっています。
しかし、医療現場は、長年のトップダウンとヒエラルキーと安全重視で
こう着状態だったり、
極端に、「意思決定支援している風の」関わりで簡単に結論づけてしまう傾向にも怖さを感じています。
医療現場もそれを実行することにまだまだこう着状態です。
なぜなら、意思決定支援には、
本質に気づく、観察力や、配慮や信頼を気づくための対話や、、、
支援する側と支えられる側が「発掘」していくような丁寧な概念化や気づきが
必要なんだろうなと思うからです。
その丁寧なプロセスは、
退院支援の現場や、外来、
在宅療養中の方々や家族、どこでも必要ですが、
十分にできる支援者はどれだけいるのだろうかと思っています。
昨今多くなった、クレームや、ハラスメント、も、
「相手の想いの本質を知る」ための「前提条件」が足りないと感じています。
そう考えると、ハラスメントしている、クレームを言っている人の本心は、
今見えている景色と全然違う側面があるのではないかと思います。
また、支援する側の看護師やケアマネジャー、医師、介護職、他の医療職も
心身ともに疲れたり、理解してもらえない気持ちで傷ついたり、しています。
そうすると、
理解しようとする気持ちが自分を痛めつけることになるのです。
こういった思いから、
支援される側の本質を見抜く実力をつけ、
正解ではなくても、その時の最適解を見出し、寄り添っていく能力を
身につけること、
支援する側が、健康で、健全な心を持ち続ける仕組みを作ることが
本当に必要だと思っています。
支える側も、いずれ支えられる側になります。
これは、喫緊の課題だと思っています。
その思いを「そのひと支援」という形に集結させています。
代表 塚本知恵子