本当に寄り添うこと〜地域医療連携室看護師が見たケアマネ事情〜
- Chieko Tsukamoto
- 1月16日
- 読了時間: 4分

意思決定支援、という言葉に違和感があり、「そのひと支援」という言葉を普及させたい私です。
最近は制度や、ちょっと注目されている言葉を使って、患者や利用者をカテコライズすることで安心する、もしくは、「それ知らないの?」という感じで話してくる専門職がいるということをいろんな人とのインタビューで知りました。
それがその人にマッチしているのかどうかも置き去りになっていないか心配になります。
また、家族は専門職のように制度やできること、できないことをご存じありません。 ケアマネジャーや医療職がイメージして説明している通りに理解しているという保証もありません。それに対して、十分理解しないからと言って怒る権利は誰にもありません。
さて、
その患者さんは、奥様がいないと寂しい認知症患者さんでした。食事量もムラがあり、片時も離れられない(と思っている)妻が非常に疲弊していました。
外来主治医が、この状況の割には使われているサービスが少なすぎるのではないか、
またケアマネさんに相談したか確認した時に「あまり何も提案してくれない」という言葉もあり、一旦入院して、その間にサービスを整えようということになりました。
医師がそのような判断をしてくれるというのはとてもありがたいことです。
本人は奥さんに確かに、依存しているように見えました。
しかし、リハビリテーション室に行くことを拒んだり、デイルームで皆さんと一緒にいることを嫌がることもなく、サービスを増やせば妻にも自由な時間が増えるのではないかとチームで考えました。
夜グッする眠りたい、という妻の要望も聞いて、ショートステイなども考えていってもいいのかなという話にもなりました。
妻は、少し理解力がついてこないところもあり、いろんな説明はゆっくりが必要でした。
不安感やどうしようもない閉塞感で考えられなくなっている印象でした。
かなりその状況が長く続いていることも予想されました。
ケアマネさんをお呼びして、現場の患者さんのADLをお伝えし、妻同席のもと、、何らかのサービス調整はできないものか、色々とご相談したいところでした。
ケアマネさんとの面談日のこと。
なぜか、気力の落ちている妻の横で、そのケアマネさんは、かなりヒステリックな様子で、「奥さんがちゃんと了承すれば自分だってサービスは変えるんですよ!」「本当に了承しますよね!」「今までそんなこと言ってなかったではないか」
などと割と大きな声でおっしゃるので、「ここは病院なので」と諌めないといけない状況に。
要約すると、サービス希望も、ご家族の要望も、奥様が眠れていないことは知っていたが何にも言ってこないのでこのままにしていた、という話。
そして、「ケアマネジメントの大変さ」「ショートなんてどうしたって見つからない」
「どれだけ大変だと思っているのか」などと言い始めて、もう収拾がつかなくなりました。
妻は眉間に皺を寄せて、倒れそうな勢いです。
奥さんを責めるような文言、病院に対してケアマネジメントはなんたるやを語り始めたのです。大声で。
申し訳ありませんが、今日は奥様も参っておられるので、一旦お帰りいただけませんか、とお願いして帰ってもらいました。
ご家族の理解力に沿って、選択肢を提供するというのは、基本中の基本だと思っていましたし、ずっとそうしてきました。
もちろん非現実的な希望から離脱できない家族もいて、どうやったらわかっていただけるかをあの手この手で工夫してお伝えする努力を私たちはしています。
障害受容の難しさにいつも向き合っているスタッフたちです。
自分が組み立てるプランニングについて理解してもらえない、承知してもらえないからと妻を責めてもしかたありません。
それによってどのように本人の生活が整い、奥様の生活が整うかをきちんと伝えて、やり取りが必要なのです。
妻がサービスを具体的に要望しなかった、ということが何の問題があるでしょうか?
完璧にわかっていたら、セルフプランを立てればいいのです。
最近、新規でご依頼するときに、ケアマネジャーさんから「サービスは何が必要ですか」と聞かれることが増えてきたことに、怖さを感じている地域医療連携室看護師でした。